光機能性材料

 様々な外部刺激(電気、熱、光、蒸気)により可逆な色変化を示す材料や発光材料を組み合わせることで、着色や発光特性を多様に変化させることが可能です。本研究では、下記のように、クロミック材料や発光材料の複合化による高機能化や光学特性制御を目的に研究を行っています。

エレクトロクロミックによる発光制御

 エレクトロクロミック(EC)では物質の色を変化させることができる、つまりその分子が吸収するエネルギーを制御できます。また、希土類などを利用した発光材料は励起状態から基底状態に戻る際に発光を示します。この2つの材料を組み合わせるとEC材料の色変化に伴って発光分子の励起状態からEC分子へのエネルギー移動をコントロールすることができます。これにより電気的な制御のみでEC分子の消色・発色状態とそれに伴った発光分子の発光・消光状態が制御できるため、反射型の表示と発光型の表示を両立させるような次世代ディスプレイなどへの応用が考えられます。

反射型表示と発光型表示を両立したデバイス

1) Electrochemically-switchable emission and absorption by using luminescent Lanthanide(III) complex and electrochromic molecule toward novel display device with dual emissive and reflective mode, K. Nakamura, K. Kanazawa, N. Kobayashi, Displays, vol. 34, no. 5, pp. 389–395, Dec. 2013.

感熱型ロイコ色素による着色・発光制御

 熱記録媒体などに広く用いられる書き換え可能な性質を持つ色素(ロイコ色素)は、着色に加えて発光を示す材料も多く存在し、機能性有機色素として応用が期待されています。本研究では、赤緑青(RGB)サーモクロミック材料と発光材料を組み合わせて、着色と発光の両方を制御できる新しいデュアルモードディスプレイメディアを構築しました。

熱刺激による可逆制御可能なフルカラー着色・発光素子

1) Thermally controlled dual-mode display media with red-green-blue coloration and fluorescence via energy transfer between emission materials and leuco dyes. K.Ogasawara, K. Nakamura, N. Kobayashi, J. Mater. Chem. C, 2016, 4, 4805.