Shota Tsuneyasu, Takuya Ichikawa, Kazuki Nakamura, Norihisa Kobayashi
ChemElectroChem, volume 4, pp 1731-1735, 2017.
https://doi.org/10.1002/celc.201600896
9, 10-diphenylanthracene(DPA)は光励起で良好な青色発光を示す物質として知られていますが、電気化学的には還元種に比べ酸化種の安定性が低いため、良好な電気化学発光(ECL)を得ることが困難でした。本論文では、DPAの酸化還元生成種の電気化学的安定性に着目し、電気化学的に安定な溶媒である炭酸プロピレンとDPAの高い溶解性を示すトルエンの混合溶媒を用い、DPAの酸化種安定性の改善を目指しました。その結果、DPA酸化種の電気化学的な安定性が大きく向上することで、交流駆動ECL特性が向上しました。