Haruki Minami, Kazuki Nakamura, Norihisa Kobayashi
Journal of Nanophotonics, 12(3), 033005, 2018.
https://doi.org/10.1117/1.JNP.12.033005
生体高分子であるデオキシリボ核酸(DNA)は、他の物質と相互作用させることで様々な機能性を付与することが可能です。発光性キラルRu(phen)32+を溶液中でDNAと十分に相互作用させた際、Δ-体では約9割、Λ-体では約7割のRu(phen)32+がDNAの塩基対間へインターカレーションすることが種々の光物理測定より推算されました。また,このようなΔ-体とΛ-体におけるDNAとの相互作用形態の違いにより,エナンチオ選択的にRu(phen)32+の発光が増強することが明らかとなりました。