Shunsuke Kimura, Tomoko Sugita, Kazuki Nakamura, Norihisa Kobayashi
Nanoscale, Volume 12, Issue 12, pp 23975-23983, 2020.
https://doi.org/10.1039/D0NR05196A
※同誌のOutside Front Coverに採用
我々はこれまでに、電圧の制御によって、透明状態から鏡状態、黒状態に加え、金属ナノ粒子の局在表面プラズモン共鳴(LSPR)に基づいたカラーを単一素子中で可逆に発現可能な銀析出型マルチカラーエレクトロクロミック(EC)素子を報告してきました。本論文では、電極上に析出する銀ナノ粒子の形態を緻密にコントロールすることで、鮮やかなシアン、マゼンタ、イエロー、グリーンを単一素子中で発現することに成功しました。また、有限差分時間領域(FDTD)法による計算から、グリーンを発現させる2つのLSPR帯は、それぞれ、孤立した銀ナノ粒子のプラズモンと、複数の銀ナノ粒子によるプラズモンカップリングに対応する事を明らかにしました。