Haruki Minami, Mayu Miyazato, Ziying Li, Kazuki Nakamura and Norihisa Kobayashi
Chemical Communications, 56, 13532-13535, 2020.
https://doi.org/10.1039/D0CC04856A
※同誌(IF = 6.164)のインサイドバックカバーとして採用
Eu(III)錯体をはじめとした希土類錯体は,その発光の色純度の高さや寿命の長さなどのユニークさから注目されていますが,バイオアプリケーションなどに親和性の高いアルコール溶媒中において高強度の発光を得ることは困難でした。本報では,キラルなEu(III)錯体を特定のアルキルアンモニウム塩と相互作用させることで,その発光強度が錯体単体と比較して劇的に(100倍程度)増強することが明らかとなりました。さらにそのメカニズムについて種々の光物理測定から解析を行いました。